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2018年3月4日日曜日

若手のデビューリサイタル




西洋古楽に於けるバロック「リコーダー」というジャンルは我が国、なかんずく関西では結局のところ長年に亘りそれほど活況を呈しているとは言い難い状況で、こんな御時世に専門の学生などは私の若かりしバブル期頃のようにわんさかと存在している訳ではありません。それに加えこの先も未来はこの国の衰退と共に時代の流れで淘汰されて行くでしょう。
教育界とはえげつなく勉強の仕方が異なる上、元々のロジックが違い過ぎるために珍しい現象がこのまま続くことはあり得るかもしれません。近くの国ではほぼ上手く作用しており例えばジャーマン式などは撲滅され、いよいよ我が国ニッポンだけが完全に間違った化石に疑問を持たずにつき進んでいる事は栄枯盛衰を絵に描いたようで毎年の各国訪問で感じる哀しい事実です。またそれを正す正規の職業はもう台湾と韓国にしかありません。


★そんな中、それでもしっかり学び努力する「個人」は存在していて、これまで数人の若い奏者を育成してきたつもりではおりますし、現在は高校生もおります。
専門的な勉強はついに個人の時代に突入。こちらも可能な限りお伝えして行ける範囲でそのロジックを伝えていきます。

ちなみに歌で言う所の合唱と独唱の相違で、奏法から調律法、イントネーション、音程感等はバロックのリコーダー奏法ではいわゆる一般のリコーダーとは全く別のものです。何より吹けない人が教えるなんて言語道断。まぁプロなら当然です。


今日はお弟子連のうちのひとり、(小学4年時に私の教えた教室にて出会いその後に大学4年で大学のレッスン担当になった)深田智英さんが満を持してのリサイタルを行いました。



なまじ様々なジャンルに浮気をしておらず、バロック音楽とリコーダーで軸を通して勉強していたため意外にも容易にプログラム構成を行い、本番を迎える日に至ったわけです。
普段から私のサポートをしてくれる人物で多くの下積みをこなして来てくれました。それが何らかの形で上手く自分の力になったのは間違いないと思います。



アルトリコーダーのF管に加え、アルトG管、ヴォイス・フルート(D管)を、これまたガルニエ社のバロック・オルガンとチャンバロを通奏低音に従えて、ヘンデルとレイエの作品を合計6曲。フルートには表現出来ないリコーダーの要素が多く詰まった楽曲です。


オーセンティックなアプローチに加え、彼女の元気の良い、しかし品格のある素敵な音色が空間に響き渡りました。通常私が用いる調律法とは異なるバロッティもしっかりはまっていました。




アマチュアの方々が自ら吹く事が好まれる傾向があり心配はないであろうものの、歴史的演奏法や研究を経た若手プロの絶滅危惧もしばらくは大丈夫なようで少し安堵しています。