2018年9月2日日曜日

BCN4 コイバト




20180901

もう寒いくらいのバルセロナ。
今日は現地リハーサルなので午前にランブラス通り周辺の繁華街へ出て頭を使わずぶらぶら。そういえば肉を食べていないのでハンバーガーを食した。欧州ではこれにコーラが合う。

ホテルに戻り準備。この場合、頭の切り替えも必要。観光客から演奏家へ。

こちらでそもそも演奏会の機会を作って下さった先輩のようなオルガニストのかんどうさんに駅で合流する。レンフェの4号線で昨日行ったモンセラートの山の真裏にあたるコイバト村に向かう。この列車のある地点の揺れ方はアトラクション。

彼女は実に、私の学生時代に宝塚ベガホールで共演して初めてオルガンと演奏した人なので実は古い知り合いのバルセロナ在住の名オルガニストなのだ。


到着駅にはそもそもこの音楽会シリーズを組織しているという現地のオルガン協会のご夫婦が送迎に。コイバト村には鉄道駅は無いので20分位はかかったが本当に昨日の山の逆側に到着。モンセラートだけは非常に特徴のある山なのですぐにわかる。




いわゆるヨーロッパの絵に描いたような素敵な町に教会があり、入り口には我々のポスターが貼られている。
教会に入ると凄い空間で息をのむ。しばらく空気感に慣れない日本人の典型。妙に緊張してしまうだけに宗教観も異なりとりあえずは圧倒されていた。残響はあり過ぎるがバランスが良いのでリコーダーには理想的な空間。


としても、ちゃんと実際に演奏はせねばならないし、オルガンのストップ決めやリコーダーとのバランスや立ち位置など入念に行ったならば、すぐに二時間半で時間いっぱいとなった。


お世話下さる組織の方のリクエストでパブロ・カザルスで有名になった「鳥のうた」を可能であれば演奏を、と言われる。
なるほどカタロニア民謡で誰もが知っている楽曲らしい。逆に私がそういう知識に欠けているのがいけない。
(ホテルに戻ってネットで調べてすぐに楽譜を書いた=音楽家って大変なんですよ、、)


あす、ここで演奏出来るなんて嘘のようだ、と思う程の素晴らしい響きで、なるほど初期バロックの選択は正しかった。響きと楽曲構成がとても合う気がする。

当時も(国は様々だが)教会のオルガン楽曲を残した作曲家の作品は絶妙だったと感じる。
ジャズは私ではなくこちらの希望だったが、リハを聴いておられて非常に喜んでもらえたので明日も手応えがあるだろう。


モードが音楽家に変わり既に食欲はガタ落ちだが、明日は貴重なスペイン公演となるので問題ない。

本当に素晴らしい機会なので良い演奏をしたいと思います。