2013年7月24日水曜日

ソウル3




ソウル市内のホテルまでお迎えを戴き、ご挨拶をし、あちらのスタッフと会食し、
程なくイベントが始まった。

場所は KOREA BAROQUE INSTRUMENTS COMPANY で、その空間は贅沢そのもの。





仕事の内容はさておき、以前に釜山で味わった激的な拍手でロックコンサートと見紛う雰囲気に。
国民性の相違か、新しい事を素直に受け入れて感動しているのかがわからない程だ。

今回は教員で大変熱心なリコーダー愛好家の通訳の先生がお手伝いを下さった次第。
先日、ダン・ラウリン氏の通訳役をしていた経験を逆に活かして、センテンスを短めに説明を
するのだが、敢えて妙な事を発言すると、日本語を理解する人の笑いが起こり、通訳後に
また笑いが起こるという二重レスポンスには少々戸惑った。


ところで、ここが「エグジスタンス」のCD初披露目となった。
「韓国が先行発売です」、と言うと、拍手喝采!!


夕方に総勢で素敵なイタリアンにお連れ戴きました。
色々な事情や情勢を仕入れつつ、今後の展開も視野に様々なお話をした。
非常に建設的なので素直に楽しいひととき。


会話だが、日本語と英語のミックスが面白い。白熱すると英語になるのも不思議。
物凄い勤勉な社長で、英語についで日本語も堪能だが、ここそこに韓国語で「いぇ~」と
おっしゃるのだが、日本語の「はい」が「いぇ~」であるからまたややこしい。



現場で知り合った若いリコーダー関係者との情報交換や若手プロ演奏家がCDを聴いて下さい、と
差し出して下さったり、と、およそ日本では遭遇しないポジティブな現実に、ここにも完全な敗北感を感じた次第。これまた英語か日本語が堪能であり、敬意をもって、という品格を備えている。

そもそも大学や専門を目指す機関が極端に少ない日本は、昔から残念でならない。
故にこれではスキルが上がらん、と、留学したものだが、今の国力やゆとりちゃん世代では・・・。

要は、欧米の音楽大学の古楽科へ留学をした若手が帰国する、大学でリコーダーを教えるという
構図が現在どんどんと構築されつつあるということ。演奏には癖もあろうが、専門に学んだ者が教えるわけで、故に愛好家のスキルの向上にも繋がる。これは台湾も同じなのだ。

その台湾に続いて韓国でも高学歴で博士号を持つような30前後の世代が非常に将来に備えた
活動をしているということも事実。製作の方向を考えている若者にも出会う。

これから東アジアを包括的に考え、自分も仲間に入れてもらわなければ全く太刀打ち出来ないのは明白だ。英語力も高いので良い。幸い英語が話せるのは今と今後に役立ちそうで結構なこと。



実際に数年後に「全てプロ」のアジアリコーダー大アンサンブルみたいなものを作りますので、
お楽しみに。


さて、しかしながらリコーダーの将来はそう捉えると悪くない。
一国で考えるから悪いのであって、近隣の若者と可能な限り交流を持つことで、
モチベーションを保つことも出来そうである。

私自身は張り合われるのは苦手であり、尊敬も出来ない。
なぜ適材適所がわからないのかが理解出来ない。




夕方に開放して下さる辺はまたまたクレバー。
過剰接待などダサい厚意は無いのが心地良い。
公私混同はプロとして失格なので、相手からの扱いも嬉しい限りだ。


最後のミョンドンをうろついていておもしろかったのが、

「おにぃさ~ん、私何度も見たよ~あはははは~」と何かの店のおねいさんが声をかけて来たことか。呼び込むわけではなく、それだけ。そんなに目立つのかね?


何だか街のあかるい雰囲気は良いと思いました。


翌日は6時に起床しなければならず、早めに睡眠へ導入した。