2021年7月10日土曜日

鶴林寺

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長年神戸近辺に住みながら知らぬ事だらけ、を痛感しました。


六甲山は西の摩耶山=空海が唐から持ち帰った品に「摩耶夫人」のお骨があり収めたのだそう。摩耶山天上寺には龍の枯山水がありますが、当時の難所だった明石海峡で龍が出て来て導いてくれたので航海の無事につながったのだとか。実は秋山の祖父母がここにおります。


その西の再度山(ふたたびさん)という山の名は無事に航海を終えた空海がその礼を込めて登り、修行をしたのだそうです。ここに「大龍寺」があります。(未経験)



九品九生(くぼんくしょう)という言葉も、上品から下品への言葉で、最高は上上品、最低は下下品。ですので、下の下やなぁ~なんて言うのも仏教用語とか。

上上品、上中品、上下品、、中上品、中中品、中下品、、下上品、下中品、下下品

(鶴林寺の説明では:「上品上生」~「下品下生」)


沙羅の木はその花がまるで「鶴」のようなので、咲きほこると鶴の林のようで「鶴林寺」。



投薬=なぜ薬を投げるのか。

釈迦が死ぬ間際に上の世界から見守っていた摩耶が間に合わぬと薬を投げたものの、薬は届かず、その布は木に引っかかった、という絵が残っていました。なるほど、施薬とも言いますが、投薬、投与は摩耶と釈迦あっての事ですと。




加古川は高低差は非常に低いため、川での物流が多く、故に播磨の国には多くの寺院が残るのだとか。そう言えば、小野市にある快慶の阿弥陀三尊のある国宝浄土寺もその並びです。



休日を利用して加古川にある国宝「鶴林寺」を訪ねました。人がおりませぬ。


通常、密教系は山の上にあるのですが、天台宗ながら平地に、それも兵庫県一古い「太子堂」や「折衷様式」の本堂、宝物館は圧巻です。聖徳太子によるもので、完全な配置だとか。しかも応仁の乱も関係無く焼けていないため、非常に貴重なのだそうです。


人がおりませぬ。昔は奏楽者だけで三百人もいたとか



普通に簡単にお参りするつもりが、ボランティアガイドの方が2時間つきっ切りで解説を下さいましたので、随分理解が深まりました。お参りは早々に、勉強となりましたが。

珍しい事に、御朱印の印鑑を逆に押されるというハプニング。良いです良いですとこちらから仏心。


しかし、長く住んでいても教養が浅いもんだと猛省しています。特に地名の由来は大切だと思いました。