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2014年10月22日水曜日

感想(凄い主観ですけど)




劇的な忙殺とやり甲斐の訪韓から帰国して、ルーティンワークに戻った。
それはそれで生きていく上では当然の事であるが、どちらかというとブログで前記したような
トホホな事が多い。(記載にはかなりの限界があった上で、である)

幸せ感に浸る事が少なめ、と、批判を受ける事があるが、全ては繊細で「美しい音色」を
奏でたい、という個人のロジックに他ならない。品格美学も捨てがたい。


さて、韓国のリコーダー事情について、時間が過ぎると冷静に理解が出来てきたので、記録に。

どの国でも、どの分野でも、派閥やパワーゲームはあるようだが、自身は極めてそこには興味がない。即ち、処世術も結構だが、全ては「音楽芸術」という単純な部分にしか価値が見いだせない私が単細胞であるからだ。


で、総合的には非常に「学ぶ」事が多かった。

私の年齢よりたかだか1~2つ上の先生が、第一世代で、(演奏や教授法はよく理解出来ないものの)立派な第二世代(およそ30~40歳)を輩出しているのは見事。

ほとんどがオーストリアかドイツに留学し、帰国後にその第二世代がその次の世代(20歳前後)や愛好家に対して、適切な方法論を用いて教えている。教えさせている第一世代も謙虚と言えよう。今回のフェスでも決して出しゃばりはせず、挨拶のみ。失礼ながらご自分より上手な演奏家がごまんといるわけで。



リサーチをしてみると、なるほど、と思うエチュードやスケールが適切に、また、アヴァンギャルドや初期バロックの奏法に至るまで、的確に伝授している。楽器所持もレンジが広い。

これが、おおいに機能している、ということで、恐ろしいまでのテクニックを披露してくれるわけだ。
また、母国語とドイツ語が有効で、英語は日本の少し上のレベル。英語は小学生から必須ゆえ、
たいていの簡単な単語は通じる。これは多分、タンギングのシラブルにも関係している。



昨年、第1回の国際フェスティバルを創設した大阪の匠、竹山氏が少し上の年齢故に、例えば、韓国の第一世代、同じく(50歳少しほどの年齢の)、台湾、香港の第一世代の諸先生方は、彼をワン・アジアン・リコーダー界(プロ)のプレジデントとして尊敬しているのが、会話の中や、文章でもよくわかる。イントロデュースでもよく名前が挙がるだけに、ご尽力の賜物と脱帽しかり。

いみじくも、大阪がアジア・リコーダー(プロ)の中心に成り得たのは、結局は彼のマンパワーであり、製作される楽器の向上の証であろうと思う。最近は諸外国の比較的若い製作家の楽器が日本品質に似て来たのも側面的にも重要。(昔の名器には発展が少なく、しかし、モーガン一人だけは別である。)


おかげで、ここ2年で私も今までに無いほどの数多い諸外国の友人の輪が出来上がった。
彼らの日本文化に対する尊敬も助けとなり非常にラッキーであり有意義になったのは事実である。

どうあれ、諸国のリコーダー界は、それを非常にうまい事まわしていく(或いは存在を消す品格は確かにお持ちになっている)事に成功している。前記、派閥も必要悪と考察すれば、対抗的勢力が出来て、即ち業界が盛り上がる結果となろう。



その点、恥ずかしながら同じ世代の不肖わたくしの力などは微々たるもので、情けなくなる。
環境整備に失敗し、愛すべきお弟子たちのみなさんにまだまだ色々と還元出来ない状況にある。

去年、訪れた台湾の二都市と香港でも同じような現象が起こっているだけに、苦渋を痛感している。

未来は予想出来ないものの、こちらとしては、自身のスキルを更に上げ、近隣国に匹敵するスキルを持った若者を輩出、あるいは交流をより深く図っていく方法しかないのかもしれない。



とにかく、主観だが、恐ろしいほど練習し、現実を目にする事は必要だと思う。
未来的には更なる交流が始まるので、日本も後押ししてもらうチャンスが来たとも言える。

愛好家の演奏はクオリティよりも楽しみを優先して戴き、プロと言って過不足ないヤングとミドルを
可及的に育て上げねば、はっきり言うと情けないのが現状と言えなくもない。
草野球的に楽しむ世界や教育界とは完全な境界線をプロに持たすようにしなければいけない。

それだけ現在は個人の基礎能力とモチベーションの高さは、およびもつかない現実と言えよう。


近未来は韓国や台湾に留学を勧める事態にならなくもないだろう。現時点の音楽系大学や学部が首の皮一枚でつながっている現状では、もう未来は無いだろうが、台湾にはついにドクターを持ったリコーダーの教授と専攻が誕生。同じくソウルにもリコーダーを専攻し、クオリティの高いレッスンを受講出来る事が可能となってる。完敗。日本が未来を見据えなかったのは工業界のよう。


因みに全てが「縮小傾向」にある地元では、来年度から、担当する「リコーダー指導法」という授業が消滅!・・・一回り若い准教授の先生の説明いわく、歴史的以前の書類不備との事で、私は後任時期に教科書まで(自費!)制作したが、時既に、で、消滅なのだった!!
再度申請提案をされたが、お断りした。無念さ、よりはアホらしさが上回った結果だ。


で、古楽なり、リコーダーを専攻出来る大学にも果たして現状は適材の最先端でクレバーな先生方がいるのか、と、残念ながらも受け留めなければならない。


結局は、東京の大学か、欧州への留学を直接、と考える時期が確実に来たということ。







まぁ、しかしながら、そこまでなど、誰も考えてはいないでしょうけれど・・・。