もう一昨日になりますが、兵庫県立芸術文化センターにての「インディアンクイーン」の公演は
何よりも大変貴重で素敵な聴衆の皆様に支えられ、類をみないような集中力の空間において、
無事に終了しました。
HENRY PURCELL TRAVERSE ORCHESTRA & CHOIRS |
プランニングは谷野裕子さん、今回の音楽的牽引者はトップのバロック・ヴァイオリンの
大津 睦さんでした。
実質的に牽引して下さったのはトップの大津さんです |
わたくしはリコーダーのスペシャリストではあっても、指揮者としての教育や経験は絶対的に少なく、今回は先輩方はもとより、優秀かつ経験豊かな若手演奏家のアドヴァイスを受けながら、何とか習得した音楽学部時代の指揮法と留学時の授業、僅かなプロでの経験で乗り切る事が出来たようです。
音楽の世界も、細分化せずとも「プロの指揮者」が存在するわけですから、不肖わたくしも
肋骨を痛めるまでに方法を探り続けました。
幸い様々な指揮法の分析は怠っていませんでしたので、適所にうまく使えたかと感じては
いますが、一体何が正しいのかは不明なままです。
弦、管、歌、でタイミングが異なる点は、リコーダーのみの同種楽器合奏とは比較にならないほど
難しく、おおいに悩み、勉強になりました。当然、満身創痍でございます。ただ、建設的です。
共演者の大物指揮者の元での演奏経験などもインタビューしながら、
とにかくカッコよりは音楽を徹底して作り込む事を目指したのは言うまでもありません。
そういう意味では指揮者などたいした意味はありません。
ゲネプロ |
チェンバロはフォン・ナーゲルのフレンチタイプを古典調律法でバロッティを選択適応。
これは通奏低音担当の妻、秋山麻子やチェロを弾いて下さった上田康夫さんとの
見解一致によるものです。
妥協無く、私が絶大な信頼を置いている調律師の安田さんもいつもながら見事な
お仕事をして下さいました。ただ調律するだけでは無く、我々の音楽にいかに溶け込むかの
微妙な音程感を作って下さる稀な職人気質の調律師の方です。
弾きっぱなしの通奏低音は秋山麻子さん |
メンバーは大変な高学歴の方々ばかりで実に圧倒されますが、反面、皆さん賢者ばかりでしたので、ともすればありがちな違和感的ストレスが非常に少ない、稀な経験になりました(秘)
みなさんがバロッティの音程感に耳を慣らして下さった事も結果として音楽的により良い結果を
導くきっかけになったと思います。特に終曲の哀しみは壮絶です。
平均律では非常に美しくない箇所が多く散見されたため、練習用には(我が家では手狭なために広い空間をお借りし、ゆえに)ローランド社製の電子チェンバロをドンと購入!し、(電子とはいえ)
古典調律でリハーサルを続けて行きました。勿論ですが、ホンモノも適所適切に使用しました。
パーセルといえば、フルートではなく、明確にリコーダー指定です。
ですので、古典的にリコーダーを学ぶには適切な作曲家でもあります。
まだ20歳代前半のお弟子、深田さんを今回も引っ張りあげて共に演奏しました。
相当な練習をしたのでしょう。
彼女の頼もしい演奏は将来のリコーダーに安心感を与えてくれます。
スタッフ数人、うち二人は同じく私の重要なお弟子の木戸さんと福盛くん。
優秀な人材は仕事を見つけて自ら動きますので、今回も秀逸でした。
師匠?としては嬉しい限り。ホントお疲れさま。と言いつつも
きっと良い刺激と勉強、そして沢山の演奏者にも知っていただけましたね。
これからどんどんと研鑽し次は舞台に生かしましょう。
all photo by Maiko Kido |
さて、
お聴き下さった聴衆のみなさま。あの集中力と一体感は何だったのでしょか。
咳払いひとつ無く、我々には最高のお客様でした。
心より感謝申し上げます。
終演後の打ち上げで(地元に住んでいるのを幸いに)3時まで!(^。^;)
私は決して酔いませんし、酔う人との議論や意見は信用しませんので
帰宅して即反省会のビデオ鑑賞。例えば余白が早い、遅い、など。
なかなかの自戒の念に包まれたものの、あらためてお客様の拍手の
ありがたさを感じました。
お風呂上がりで寝る時には朝の5時です。
幸い起床が9時だったのですが、この日は大学の授業が90分×4コマ・・・。
帰宅して、整体を受け、今ようやくゆったりと眠りにつかんとするところです。
因みに前日はフルに働き、しっかりとにんにく注射で万全にしておりました。
もはやスポーツ選手の域でございます(^。^;)
今回、演者内でも新しい出会いがありました。
いずれまたあたらしいユニットも誕生するかもしれません。
もちろん、このオーケストラと合唱団も続くかと思います。
その時はまた是非お運び頂きたく思います。
素晴らしいメンバーに感謝を込めて
♫