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この30日の水曜日に兵庫県立芸術文化センター、小ホールで行う
ヘンリー・パーセルの[インディアン・クイーン]の公演について、
そのリハーサルが全員の時間を何とかあわせもって、ニッチな時間帯に
とにかく真正面から音楽に取り組んでいる最中でしたが本日、最終リハを
終えた次第です。
メンバーそれぞれに他の仕事や用事がありますから、今まで数多くの
リハーサルを慣行し、多いときには六時間、今日で四時間、ほとんどが
小休止のみというハードな内容。
まぁ、これはどこの団体でもやる事かもしれませんが、見事に音楽が深みを増しつつ、
仕上がって行きます。
総勢16名を「指揮」する事は大変な緊張と責任を感じますが、
諸先輩方や若手の方々とありやこれやと意見し合いつつ音楽を深めていきます。
私個人としては「付け焼刃」的な演奏会は相対的に嫌うタイプの人間ですので、
じっくりと音楽を仕上げていくという過程が当然ながら非常に勉強になり、
以降の自身の財産になるでしょう。無論、相当に他の楽器の知識も得ることは可能です。
数ヶ月かけていくと身体にジワジワ入り込んで行き、昔は相当嫌いだったパーセルが
徐々にたまらなく愛おしい音楽へと変化していくのですから、
やはり日にちというマジックは存在するのだと思います。
種々様々な専門分野で活躍するメンバーの意見や提言は
同種楽器同士に起こり得るスポイルさを一蹴してしまいますので厳しくて良いという見解を
もっています。
今回の調律法はバロッティという古典調律法ですが、その音程の取り方や感覚も
徐々にメンバーでマスターして行き、今回の終曲の部分では存分に発揮される事でしょう。
自身は一切軸のぶれなく、リコーダーに関してプロとして吹き続けて来ましたが、
さすがに「指揮」となると、経験はガックリ落ちて己の技術不足が露呈することしばし(^。^;)
中学で合唱コンクールのピアノと指揮、
高校時代のオーケストラ部の指揮者を二年ほど、
プロの弦楽合奏団でのコンサート
以外は
その殆どが愛好者のリコーダー大合奏です。
無論、大合奏は留学中にロンドンでは授業でしごかれて来ましたが。
確か20人位の専攻生がいて、それこそ全員がルネサンスタイプで
結構な指導を受けたもんです。(あまり好きでは無いですけど)
高校時代にはべーム、カラヤンを始め、カルロス・クライバーや
最近こそゲルギエフやハイティンクを実際に拝聴しましたが、
その技術は大学で指揮法なる授業はあったものの、
いざするとなると、現実はなかなか難しいものです。
幸いメンバー皆さんは非常に大人、かつ温和な方々が多く、
的確なアドバイスを頂きつつ、私自身が今現在、様々な技術を
習得している事を実感しています。
面白いもので、結局私の人生は「勉強し続けるスパイラル」ですね。
(もうかりまへん。「投資」ばかりです。バブル時代は貧乏学生でしたし。)
♫リコーダーを演奏するというプロ活動。
♫大学で演習や講義を受け持つアルバイト講師活動。
♫お弟子さんを育成し、分野の責任を全うせねばならない師弟業務。
♫自ら欧州等に出かけ、刺激や情報を手に入れる人脈活動。
♫その全てを支えるための「整体」と「ニンニク注射」の受動。
いすれにせよ日本で「責任」をもって音楽の仕事をする事は
つくづく大変なことだと、個人音楽家の一人として痛感します。
実は心が折れる時もしばしですが、最近は大事な仲間や愛すべきお弟子さんが
随分とフォローをしてくれたり、様々な可愛い学生さんがダイレクトに反応してくれたりと、
全くありがたい事です。
自分の好きな事だけやっている~なんて人をみていると
もしかしたらその方が幸せなのかもしれん、と一瞬羨ましくなることしばしですね。
ただ、つちかった経験と己の内なるプライド、そして素敵な人脈は
何よりの宝だと思いはします。
30日兵庫芸文小ホールの公演、是非ご考察下さいませ。
まじめ
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