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先日、大阪中央区心斎橋「開成館」にて還暦記念演奏会を終えました。この会場は大正時の建造物で、そもそもピアノサロンであり、演奏会にはとても適していました。例えば、椅子なども重要なファクターかと思います。広すぎればバランスも悪くなり、狭いと次に繋がりません。
何もかもが様々な方のご協力あっての出来事であり、私の努力だけでは成し得なかった出来事でした。多くのお祝いの花束や品までをいただいてしまい恐縮したものの、嬉しい気持ちになりましたし、いただいた花束を舞台に飾ると、より豪華な演出となりました。
満席とならなかった事には少し驚きましたが、それでも70を超える方々にご来場頂き、考え方を変えれば、音響に悪い影響が無かったと考えられます。天候、気温、湿度も快適でした。
非常にシンプルなバロックのソナタを演奏するも、まだまだ古楽の世界は根付いていません。また実体経済や昭和的思考も改めなければなりません。
滞りなく、素晴らしいお客さまやスタッフに支えられ、無事に終演したのですが、なるほど「還暦」なだけに身体にガタがきまして、終わって1時間程したら「喘息」の発作が発動し、ほとんど喋れない状態に。過労になるとたまになるのですが、以前は祖父が亡くなる時ですからまだ若かったのに、この「咳」が身体全体へと負担をかけて来ます。
とにかく、ゲボゲボ。本番こそ自律神経で気配こそ無かったのに、身体とは不思議なものです。
ヘンデルの作品を一貫して演奏する事は非常に怖い事でして、天才的な作品を一貫して演奏すると、時として、退屈させてしまう恐れ、という事が心配になります。こちらもプロですので、その調に適している楽器や、作品の所々にギミックを仕掛けながら演奏し、皆様にはお楽しみいただけたかと思います。
ついで、デビュー(第一回リサイタル)から丁度35年記念ともなった次第です。
また、終演後にお弟子連がお祝いをしてくれました。プレゼントにバカラのグラスまで。
とても嬉しいことでした。次は古希かと思います。
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