2016年7月28日木曜日

クタクタ=ひよわ




いわゆるモダン楽器を演奏する人たちにバロックなり古典演奏のアプローチを伝えるのは並大抵ではありません。

音楽的根本が全く異なり、平均律で生活してはる音程感に始まり、サイレンスなアーティキュレーション、ヴィヴラート、装飾法、ディミニューション、様式、形式、縦には合わせない?、言語に至る様々な説明を丁寧行います。
即ち作品に秘められた本来の芸術性を引き出すための必要なプロセスです。
日本式に言えば、江戸初期の文化に現代文化を統合させるみたいな物でしょうか。


幸い抜群に上手い奏者ならばそれやあれがすぐに伝わり、アプローチが変わって作品に見事に反映されます。下手な奏者ならゾッとしますし、多分速攻で人間関係すら諦めることでしょう。

それだけ、古典演奏を研究し演奏していると逆にこちらのメンタルも大変であったりします。



さて、先般、9月に演奏する「大阪クラシック」で演奏するテレマンの組曲協奏曲のリハーサルをしましたが、さすが強者の集団大阪フィルで半分以上が東京芸大の厳しい教育を生き抜いた若者。

古典的アプローチを既に試みてくれるのと少しでも疑問があればすぐに提起してくれます。
例えば、メヌエットとポロネーズでは同じ三拍子でもアプローチが全く異なるため、それがボーイングに反映されますので、色々とあちらで協議をされていました。何より耳が良い印象です。

こちらは孤高のソロイスト故、存外自由なのですが、逆にアウェイ?という立場。
所詮はリコーダーというネガティブな出来事の連続となりました。
もちろん本番ではそんな事にはしませんが。


メンバーは日がな演奏がメインである事に対して、よく考えればこちらは指導がメインゆえ、そのメンタルに差が出ました。少々自虐ではありますが、こういうトップオケのメンバーをバックにソロなぞに臨むことは少し怖い出来事です。演奏家としてまだまだです。


もちろんソツなく吹く事は可能ですが、そんな演奏をしたところでビビッとこないでしょうから、自身に課題が残り、随分疲労した次第。テクニックがまだ作品を表現出来るレベルではありませんでした。


本番に向け、この夏はひたすら練習のみです。あぁ~まだまだですわ~゚゚(゚´Д`゚)゚