オランダ在住のリコーダー製作家の匠、斉藤文誉さんを関西へとお招きして、半年前に続き第二回目のリコーダーセミナーを私と門下生に対して行って頂きました。彼の研究度と情報量は傾聴に値し、奏者側には特に貴重なファクターが多々。また、お越し戴ける事自体が貴重な事なのです。
ファン垂涎のフランス・ブリュッヘンの生前事情や死後の所蔵コレクションの情報等も伺え、本題に入るまでに1時間程が過ぎる始末です。
テーマはリコーダーの「特殊官」について。(ピッチ比較は別)
現代で定義するところのソプラノやアルトなどの名称は当時の概念に無く、F管やG管のいわゆる現代で言うところのアルトのFを基準に6th、5th、4th、3rd、となり、その歴史と実態を聞きました。
D、C、B♭のソプラノ |
バロックリコーダーでの誤解は、例えば、グレートバスやコントラバス、それ以下のものは存在していません。同じくガルクライン(クライネソプラニーノ)もしかり。
上からF管、いわゆるソプラニーノをFとして、
次に
ソプラノ概念
D 6
C 5
B♭ 4
A 3 ←知りませんでした(^^;
アルト概念
G
F
テナー概念
D (ヴォイスフルート)
C
B♭
バセット(バス)概念
G
F
についてひとつひとつ学んだ次第です。
本来、欧州の大学等ではあって当然の内容ですが、残念ながら在住地区ではその限りではありません。自分も含め、奏者を目指す者には素晴らしい機会だったか、というのは手前味噌でしょうか。
斉藤さんの的確で分かりやすいセミナーで、モチベーションの高い参加者全員のテンションは高いまんま。
前回の「当時の製作家情報」に加え、情報量は増えて喜々としています。
ブリュッヘンの所蔵楽器の音色は、愛弟子のハウヴェとブッケによって
近未来に何かにどうかなるとか。
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