その日は来る、と、思いましたね。
随分前に予定されていたコンサートだが、時間の経過とは数字以上のもので、ついにその日がやった来た。韓国ソウル特別市は江南の「アウロス・ホール」という室内楽専用のホールで、韓国人のリコーダー奏者、ジ・ヨン・ファンさんとの共演。彼女はウィーンに10年留学し、現在も市内の白石大学で教鞭を執っている。
ここのチェンバロ、日本人製作家のフレミッシュ二段鍵盤が堂々鎮座している。
現在、楽屋で記載しているが、隣の楽屋からは彼女がソロで演奏する現代曲の恐ろしい超絶技巧がくりだす魑魅魍魎としたサウンドが漏れてくる。私の場合、直前は楽器の状態意地のため譜読みをするタイプなため静かに、チェンバロの調律と調整を待つばかりである。
偶然だがジ・ヨンさんの英字綴りは「ヤング」で、調律も「ヤング」法。
このような招聘される演奏会、また、バロックやリコーダー好きの聴衆にはたまらないプログラムは日本では不可能なので、良い体験になりそう。即ち2本のリコーダーとチェンバロによるトリオ・ソナタとそれぞれの奏者のソロが一曲づつ入る構成。
ホールは新しく美麗で落ち着く。150人規模の理想的な空間というのは実は関西には比較的少ない。日本はやたら大きなハコだらけで室内楽に適した空間が少ないのは難だ。しばらくしてリハーサル。19時30分本番開始は欧州と同じである。
@楽屋
まじめにリハーサルをこなしたら至れり尽くせりな食品類が用意されている。日本の伝統文化である弁当文化はここでも影響を及ぼしている。
ところで、今日の抽選会で甲東ホールがとれたとの愛弟子からのニュース。なので、16年の4月9日(土)にマチネ-で「リコーダー・エクスペリエンス」の第5回目を開催する事にしました。詳細はおいおいお知らせしていきます。
開演::ほぼ満席で静かなお客様。非常に演奏しやすい空間。こちらもリハを重ねた丁寧な音楽が出来たと思う。舞台上を照らす証明が強烈で温度が非常に暑く、ゆえに調律も狂いやすい事か。