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今日、ある駅の近くの交差点付近で、エラく早く歩く杖を突いた老人男性がこちらに向かって来る。ある種の病気かと思いつつも何となく見ていたら私の前で見事に転倒し、周りは騒然となった。
私から見れば10秒違えばそのような目には合わなかったろう。
老人介護みたいな経験があるので、まずは声をかけ、痛みを確認してから、身体には触らず、ズボンのベルトを掴んで立たせた。老人は礼を言うのがせいぜいだったが、とにかく気をつけて下さいね、と言ったらば、ゆったりと普通の速度で歩いて去ってゆく。
安心してその場を離れようとしたら、その妻らしき女性が私に礼を言うも、憤懣遣る方無い機嫌の悪さもよく伝わって来る。
「急いで歩くなと言ったんですけどね〜」、
「奥様ですか?まぁお怪我が無くて良かったです」
要は我々には影響のない交差点の傾斜で(間寛平の老人芸よろしく)速度が出てしまい、止まらなくなり、たまたま私の前で転倒したようだった。もし、車に轢かれていたら、轢いた方が気の毒だと思うのは暴論だろうか。
いかんせん、どうやら私は神的な重力を持ち合わせているようで、荒人神に近づいたようだ。
その事件を終始見ていたであろう、といめんの商店の人が
「何だかありがとうなっ」
殺伐とした超高齢化社会の側面に、フォローをする私を見て少し良い風景に思えたのだろう。
で、
誰やねん
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