2021年5月4日火曜日

ジョゼフ・ブラッドバリーのヴォイスフルート

 ♪


5年前(という事は2016年頃)に注文した楽器が、入念な仕上げをして頂いた上で到着しました。

=欲しいと思われても2026年位に完成するわけですね。

=欲しい時がお買い時

=欲しいという事は、有益な情報がその物に付与されている現れで、ポジティヴな効用のある情報を手に入れるチャンス:だとか。



Voice flute=Tenor recorder in d   ヴォイスフルートあるいはD管テナーリコーダー

a=415Hz

Joseph Bradbury // London (P.Bressan's disciple)

ジョゼフ ブラッドバリー  ロンドン(ペーター ブレッサンの弟子とされる)



斉藤文誉さんの制作


ロンドンで、ブレッサンの弟子だと思われる「ジョゼフ・ブラッドバリー」の作品。確かにブレッサンのロンドンスタイルの抜群に綺麗なフォルムに酷似しています。

稀有な事に、当時でも使われない状態のままスコットランドの博物館にある現存するモノだそうで(到着したばかりですが)当時、こういう音がしたのだろうな、というサウンドのそれはもう逸品です。リコーダーを「化石のような」と表現した文章をみたりしますが、現代まで進化を続けた楽器に比して、していない進化結論での不必要、即ち完成品ともとらえらる訳で、それだけに想像や空想が広がります。




現代の製作家にも様々な方向性や信念があります。サイトウさんは忠実に見事に蘇らせるタイプとでも言いましょうか、それだけにこちらはプロ奏者で経験と知識があれど、吹きこなすには通常の私通り「2~3年程」の時間がかかりそうです。完全な私見ですけど、楽器が真に鳴るのは完成時から5年~30年かと思います。


芍薬


実は私の現世生涯ではこの楽器の注文が最後の品だと思っています。(猛烈な作品に出逢う等、特別に決めているわけではありませんが、)個人的には一つの楽器を体得し、自身の身体の一部として鳴らすのに上記のように約2年はかかりますし、決してコレクターでも無いですし、音楽表現上あまり増え過ぎるのも危険な事だと思います。しかし、これで手元には数人の現代の匠の見事な楽器が揃った、という事でもあり、満足しています。


因みに、ブレッサンとその弟子達のスティンズビー・ジュニア、ブラッドバリーのいわゆる古典的なリコーダーを「ロンドンスタイル」と言います。各々が大変な名器であり、それなりの価格ですw。

コロナの心配が全く無くなれば、お聴き頂く機会を再開出来る筈です。ステイホーム。