2016年12月8日木曜日

交通弱者



「無念」なお話。

この御時世、非常に危険な短期成果主義も顧みず新校舎を建設し、それが故に今後は教員駐車場を廃止するという達しのA4の紙切れが届き、唖然とした。
この抵抗不可能な圧力により仕事に於ける前後の経済活動を伴う「移動手段」で私は完全な交通弱者となってしまい、平成2年から27年間授業をし、現教育界にリコーダー教育の方法論を学び経験をした学生を三千人弱程を排出して来た一介のアルバイト講師はもう未来での通勤が不可能になってしまったという空虚な出来事が現実に。とにかく足を奪われ、嫌悪かつ慚愧に堪えない。
これは何なりのハラスメントになりはしないのか。


お偉方に駐車場廃止の是非を問うたが、自信たっぷり、他の先生方の承認は得ているっ!のだそうで皆さんの懐の深さには驚愕している。当方はまさかの毎週「コインパーキング難民」になり授業当日に仮に校門前に移動しておいても止められなけらば「休講」を連発し、学生諸君に対して面目が無いのわけで、仕方なく来年度からは一曜日の授業からの辞退を伝えた。無念。(国公立勤務校では余裕で駐車可能)

尤も、結局は組織の体の良いリストラチャリングで内集団贔屓なオペレーションなのかもしれない。現に正社員教員は駐車場を借りる余裕があるらしいからだ。
それにしても大型楽器奏者や小型であれ現役奏者で仕事場を移動を要する師をもつ若い弟子連は悲惨な目に合う事が確実で気の毒この上ない。当日に本番やリハーサルに移動する現役有能な先生方ならまず休講にされる事だろう。

しかし、長年品格をもって勤めた先で、まさかの交通弱者に至り、音楽教育や人材育成に重要と認識していた授業行動を失うとは予想だにしなかった。フィンランドやシンガポール等の教育先進国に遠く及ばない想像を絶したレベルの現状に狡猾さと荒廃感を禁じ得ない。世界レベルでみれば軍事費の必要性は非常に理解するが、教員減らしに躍起になる文科省の未来の見据えぬ我が国の非育成ベクトルに対しても対案が出せない野党の薄い頭脳では今後も我々は期待も出来まい。

まぁ色即是空と達観する事としようと思うが、果たしていかにか。
しっかし、簡単に授業数って減るのね~対応があまりに軽い事に失笑した次第。