2016年1月8日金曜日

箕面メイプルホールのバッハ



この1月7日、大阪府は箕面市メイプルホールにて、バッハ三昧の演奏を終了。
ある奏者の方が、御家族と一族一丸となって地元にクラシックを根付かせる運動の一環のようで、頭が下がります。

去年はファゴットの説明をされたとの事でしたが、今年はリコーダーについて語って欲しい旨でした。

教育楽器との差異は常に認知が低過ぎるので啓蒙のために非常に理解して戴きやすく喋った次第です。
フルートに奪われた地位も演目後半のブランデンブルグのまず5番からの最後の4番でのリコーダー使用で、音響的な事項もお分かりになられたと思います。バッハの場合は重要な箇所は必ず二本同時に同じ音符を記載していますので、それもバッハとリコーダーの関係上興味深い史実かと。



10分以内に古典的重要性とサイズの説明に四苦八苦


大阪フィル若手やベテランのモダンオケでの中でのリコーダー演奏の難しさ、新鮮さ等々、多岐に亘り大きな経験となった次第です。いつのまにか己が加齢しており、周りは随分若手で立派な経歴に加え、多くのオーディションをくぐり抜けてきた強者ばかりで、コンプレックスこそありませんが、狼の中の兎のような気分で3日間はお腹をやられました(恥)。いつまで精神と身体が耐えられるやら(^^;


調律がバッハ・リーマンという方法でしたが、モダン楽器は恐らく平均律か純正律の習慣でしょうか。私は都合常にヤングを用いますので、慣れぬ音程環境の微妙な音程の取り方には実は非常に気を配りました。しかしです、何よりバッハの計算しつくされたテクスチャーには脱帽でありモダンや古楽やわと四の五の言わずに身体を動かさず爆音を轟かせて吹いて来た次第。それでも聴こえなかったというご感想はありましたが、だからといって音楽的に全てが聴こえれば良いとも思わず、思うにバッハはそれもわかって作譜していますわね。だからフルートが発展したという。





共演者、ご尽力下さった方々、たくさんのご来場のお客さまに深く感謝申し上げます。
そういえば、リコーダー二本の協奏曲を聴く機会なんてあまりありませんね。