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大阪クラシックの公演で協奏曲を二曲吹いてきました。アンコールがバッハの特別な作品。
ようやくこのイベントにも少し慣れて、かつ、メンバーの雰囲気もよくなってきて、音楽に没頭出来る環境になりつつあります。若手ヴィオラ奏者は入ったばかりですと。当たり前ですが、皆さんプロ中のプロです。
重要なのは、プロ同士の演奏でいかに音楽の魅力を引き出せるか、と言う事です。
これが大袈裟に言えば、命懸けです。その証拠に(暑さも含め)帰宅して五時間ほど、ぶっ倒れておりました。命を削るんです。年齢もありますね。ついで10年前はこれほど暑くなかった記憶です。
イベントとはいえ、凄い数のお客さま。支えてくれるスタッフにボランティア。ここにミスはあってはなりません。ましてや酷暑の中です。
いわゆる一般にいう緊張はしませんが、心的圧力を強く感じる訳で、それが身体にくる年齢になってしまいました。完璧主義傾向にあるのでしんどいもんです。自分の演奏に「甘さ」、が嫌です。
逆に、会場の雰囲気のおかげで、私の楽器が神がかったサウンドを発揮しておりました。竹山氏制作の現代ピッチのつげ製アルトリコーダーで、つけた名前は「メシア」。この楽器は貸す、触る、ことも長く禁止しています。特に、圧倒的な本番でしか使用しません。思えばこの楽器が演奏の機会を引き寄せてくる感じです。
ここまでくると、ピッチだのトリルの数だのの世界では闘えない世界。音楽芸術の域です。ましてや難関をくぐって来たオケのメンバーに容赦はありませんからこちらは経験知見と技術で対等に闘うのです。そもそも聴きにくる方は「圧倒される」ことを望んでいる筈で、言い訳や屁理屈は全く無意味です。音量、バランス、視覚、進行、時間等まで精査が必要です。
大阪の印象は商都ですが、このイベントは大阪ならではで、ついに在阪オケ全体の参加になっています。配布されるパンフは数万部。そこそこ名前は知られて来たかもしれません。
思うに、技術はまだ伸びているし、楽器を鳴らす技もようやくわかって来ましたのでも少し頑張れそうです。とは言いながら次世代にも機会があればと思いますが、やはり、全ては「演奏」だと思います。
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