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どちらかというと、非常に苦手意識のあるイタリアの巨匠、ヴィヴァルディの室内協奏曲群の演奏機会を頂き、何とか吹き切り乗り切りました。超苦手なのです。沖縄で断れぬ状況でヤギ汁を飲め、というレベル。
と、言いますのは、そこに行くかね?という音階進行が非常に多く、ト長調の曲に出てくるロ短調のフレーズなどは狂気の沙汰。リコーダーではとても不得意とする音列があまりにも多いのです。これが、ヘンデルになるとまずそういう事はありません。
要は、本来のこの楽器のポテンシャルが出にくい点が難です。しかし、史実として作品があるのです。で、リコーダー奏者側からは選曲しない作品でもあります。という事は、昔、実際に誰かが吹いたはずなんですが、多分、出版はされていないのではないかと。一般に少しの努力でも吹けない楽譜などは購入しません。それだけにほぼ即興的に当時の何らかのイベントで吹かれた作品かと思います。
若い頃に勉強もせず、アホほど練習しておいて良かったと思いました。馬鹿みたいなスケールの連続に32部音符の連続に跳躍の連続。フラット多数で吹きにくい。
若いうちは練習だけしとけ、と改めて思います。なまじ稼げると営業にかまけて原点を見失い、中堅も終わる頃にミスを連発し、それを楽器のせいにする事でしょう。楽器もそう。今回は5年ほどじわじわ育てたものが本番にデビューさせられました。
愚痴になりました。
ところが、現場で実際にサウンドにすると、なるほど良く出来た芸術作品である事がわかりました。
リコーダー、バロックオーボエ、バロックヴァイオリンに対して、バロックファゴット、アーチリュート、ヴィオラダガンバ、チェンバロという多彩な通奏低音。欧州では常態化していても日本ではなかなか。
これが非常に艶やかな響きを生みます。聴いた方々(100名様)は非常に珍しい丁々発止に楽しくお聴き頂けたのかと思います。
関東、関西などの小さな枠に留まらす、大阪でこの編成で平和に演奏会が出来たパーソネルが揃ったことも珍事でした。
聞き逃した方。残念ながら再演には多大なパワーが必要となるため当面はないと思います。
次の土曜日は神戸御影でヘンデル、レイエ、バッハ、オトテールを演奏します。残り十席です。
https://mamehicokobe.doorkeeper.jp/events/166428
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