2025年4月30日水曜日

下がる

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天才の集まる大学であれ、紙一重な出来事がおこります。確かに優秀です。「大型連休」なども嘘であり、ほぼ学生はキッチリ出席するのです。意欲があるからでしょう。しかし、


千度、「ピアノが必要」です、と、大学に言い続けたらば、無い部屋に割り当てられました。もう怖いです。苦情を言うと大阪湾に浮いていそうです。そもそもわざとかもしれませんし。考えときまひょ、、、とか言われるんでしょうか。この校舎も3年目ですが。音楽学部の講義室1なのに。


この授業では「アルトリコーダー」を必ず用意してください、という授業で、「私はしばらくソプラノでいきます」と言われれば、あぁそうですかと。もう怖いです。注意したらハラスメントで首になりますか。1人だけ五度違う音が出ています。天才です。


第三週になってから、「履修したい科目が開講されないので、この授業にしますが良いですか」って、開講してやれよ、と。また、じゃ〜バロックでも受けとくか、というシステムがアホで怖いです。助けて下さい。50名を超えました。大勢のリコーダー音響が凄く気持ち悪いです。世の中に必要なものは、抗生物質とエアコンと音程です。


南海に見える京阪復活塗装車


天才と何かは紙一重なんですか?。

また、非常勤講師なんざ、自腹で膨大な金をかけ、命懸けで時間をかけて資料を作り、配布して、体調や精神状態を万全に作って授業に臨むのですが、食道や胃まで見えそうな大あくび、爆睡、スマホ、、、、、、えらい国になったもんですわ。



良いこと。

そうですね。この春に忌み嫌う大学を辞めたら、小さな「良い事」が起き出した運気ですか。



JRさんが私のために快速「うれシート」を作ってくれたので、毎週、京都駅から西宮駅まで指定席で着席(50分)、(300円!)して帰宅可能になったことです。これは、実は歴史的な出来事です。新快速には三年前から指定席の「Aシート」があるんですが、まさか西宮に停車する「快速」に、とは恐れ入ります。お礼のメールをしたら翌日丁寧な返信がありました。

ここには「運」と「優しさ」があります。


2025年4月23日水曜日

トランプと不確実性

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トランプの世界均衡破壊政策は通常で考察しても異常でして、結局は夏まで持たないのではないかなどと素人ながらに思います。朝令暮改の典型。不確実性も。

人間は互いの尊敬や尊重があって、逆に謙遜、謙虚とのバランスで成立している事が完全に理解出来ていない事は、そろそろアホなアメリカ国民にももうわかり出すでしょう。

ここの所、投資(例えば、テスラ等)の成績は散々でございます。彼になるまでは数値的にはアメリカ経済はとても順調だったのですから。それだけ信用は他国に移るでしょうから、日本企業は踏ん張っていただきたいものです。少々悔しいですね。しばらく静かにしています。




さて、大学二週目には「大阪教育大学」に行かねばなりません。ここが難しいのです。特別授業で5回切りで演習をなさねばなりません。逆に特段、未来にリコーダーの指導が待ち構えているわけでもないのです。要は指導する演習としてリコーダーを使ってみるという試み。

ジャーマン式の古いソプラノのままでOKとすることには罪に加担する気持ちにもなります。しかし、大阪トップクラスの大学ですから、勉強になります。

神戸女学院、大阪教育大、京都市立芸大、それぞれ授業内容が異なります。

手前の貧乏音楽家の工程はこうです。



朝に随分人数(高齢化)が減った神戸の教室、からの、西宮のグループへ。

終わればそこに車でピックアップしてもらい天王寺校舎へ(20名)。

大学で手続きとコピーをして授業をします。


アベノハルカス


大阪はJR寺田町から環状線にて京橋乗り換え、京阪電車で京都の部屋に移動。ミッションを終えてとにかく眠ります。心身の大調整が必要。明日の授業の準備は心臓ばバクバクします。

翌日は京芸で30人(教職)と50人(音楽学)です。

終われば満身創痍で快速うれしーと1号指定席帰宅。




月曜に女学院で授業を行った後にはこの火曜、水曜の準備に時間が取られます。

すでにクタクタ。もう年。記憶力が少し心配になってきました。容量が小さいのかも。



さて、私の跡を継ぐスキルと根性と士気のある弟子、若者が、私の経験を超える授業を出来るでしょうか。なまじ、高学歴であれば、今の学生には通用しません。そこがミソです。

音楽学部は音楽界の「理不尽」、「矛盾」を学習する学部です。人間不信と自信を叩き落とされ、ソルフェージュや聴音、対位法、和声法、作曲法、妬み、嫉み、恨みの経験を経て、それでも物になりません。極論、好きなだけでは演奏家、教員の器ではありません。実際に若者の興味をどう弾くかが年々分からなくなってきましたし、怖くなってきました。




音楽家を夢見ている若者に言いたい。日本にまずは友人と土台を作って本場、欧州に行きなはれ、と。




2025年4月20日日曜日

表情筋

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誠に不思議な事ですが、この春あたりから何気なく「話しかけられる」事が多くなりました。

このツラですから、(外国ではよくあったものの)身近で無かった事でした。


新緑


お寺の奥様に至り、今日はダイソーの売り場のおばさまに「これってソーラーですか?」などとお話しくださいます。今までには無かったことです。


「そうです、これを並べると洒落てて良いのです」

「なるほど、私も後で買います」

「ぜひ!」




知り合いに確認しますが、もしかして、「強烈な」違和感と嫌悪感があった音大に行かなくなったからかもしれません。だとすれば合点がいきます。

父が亡くなった通夜の日も休みにくく、休んでも補講を強制させられる狂気に満ちた組織だったもんです。そもそも融通は効かないし、人の意見は全く聞かないし、まぁ冷たいし、ここには人間性がおよそありませんでした。出身者の教員が多い悪い例です。

父が亡くなるのは人生で一回切りですが、仕方なくアホ(←こちら側)みたいな授業をしたもんです。学生に「すまん、父が死んだので15分早く終わるけど許してね」と言ってたらかなり引かれましたが、、、。


憂鬱からの解放


始業して一周(一週間)しましたが、品格のある女子大学(言葉、身なりに注意)と天才の集まる大学(皆賢いので大変な準備が必要ですが、、、)のみになり、休日は別荘(教材研究と園芸)で過ごすという、ある種「穏やか」な日々となりました。辞めて大正解でした。



2025年4月16日水曜日

京都市立芸大とJR

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京都市立芸術大学が始業。試練が待っていました。今年は2コマなのです。


それは、「良い事です」が、教職系の授業に30名、バロックの演習には実に50名!の履修生が。50名って何かがあったのか、という数です。(珍しく男子が多数)

30余年、何となく20数名で行ってきた事ですので、さすがに戸惑いました。準備も大変ですし、何より、「声」の音量が必要で、「喉」を使います。

非常に優秀な大学の50名の若者を相手に論ずるにはそれなりの勇気が入りますし、立ちっぱなしで、まだ緊張も伴います。個性的な学生もおりますので、言論にも気を遣います。


新校舎は良いものです


しかしながら、履修者が少ないよりは、リコーダーなり、バロック音楽なりを80人に伝える良い機会でもあります。頑張って参りますが、身体も精神もクタクタです。大学の授業を行うことに少し飽きてきてもいます。(逆に加齢で冷静になってしまった、と言うこと)



そんな中、JR西日本さんがまるで私のために?粋なサービスを開始してくれました。

それが「快速うれシート」と言い、12輌編成の後部12号車の20席のみの「指定席」販売。

しかも「京都駅」から「西宮駅」まででも300円(ネット予約)です。




クソダサい関西らしいネーミングで「快速うれシート1号」だそうです。ダサいが快適。

この区域は立つのも禁止で、それだけ車掌さんの仕事も増えたとは思いますが、着座確定の帰路が保証され、嬉しい限りです。およそ外人さんには理解出来ない複雑な予約方法(車内では購入不可)は排他的で、しかも理解している関西人の側の思考的展開が好きです。


2025年4月14日月曜日

初の神戸女学院大学

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神戸女学院大学の初の授業に出向きました。150年の歴史だそうです。建築は重要文化財。

校舎前にロータリーに適当に車を置いて良いあたり、もう凄いです。守衛さんまで挨拶して、学生を止めて私の車を入れてくれます。

さて、昨日の万博が気の毒なくらいに快晴の朝、1限です。



なんて言うのでしょう、皆さんに余裕を感じます。長い歴史に裏付けられていて小規模精鋭で運営されている感じには重厚感すらあります。どこにでもグランドピアノがあります。



他の先生方も事務の方も親切、丁寧です。

コピーの仕方を尋ねたら、わざわざ事務所のカードの取り方やコピー室にまでご案内くださいます。なんて親切な先生でしょう。知らない女性の先生です。


この「当然」とも思える事項が極めて珍しいと感じるのは、それだけ劣悪な環境も世の中にあるという事実を知ることになります。余裕と引け目の無い方といると楽です。授業後に「先ほどはありがとうございました」と申し上げると、「いえいえ、これからどうぞよろしくお願いいたします」と言っていただけました。


授業を行う「演習室」は響きも良く、綺麗で素晴らしい環境。椅子はすすんで学生が並べてくれ、笑顔でこちらを待ち受けていました。教授の先生から学生への紹介もして下さいました。これも珍しい事です。ちなみに9時に遅刻はありませんでした。問題のある学生もおりません。



人を大事にする組織はおそらく人から大事にされると思います。

(やはり)品格があり、きっちりと反応のある学生さんたちにリコーダーの魅力を届けたいと思います。


2025年4月13日日曜日

戸惑い①

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新たに新年度、大学の授業に出向く前に、PCで出席簿の確認をします。

ここでいきなり頭を抱えることに。

(神戸女学院は10名程を前期、10名ほどを後期に分けるそうで、全てクレバーです。)


京都市立芸大の教職系に30名はまだわかりますが、バロック演習に実に47名という数。

そのまま、「バロック」を学びたい学生も確かにいるのでしょうが、果たして「あの先生は楽勝」(←たまに言われる)という人がいると、実に勧めにくいという経験があります。


フレンチとフレミッシュの相違は?


ここの学生は基本一学年60名ですから、トータル77名とは少し怖いところです。

少なくとも私なぞよりは、勉強もよく出来て、優秀な若手音楽家の集合体ですから、こうなると、「こちらが学ぶ」ようになりそうです。


私なりの「数の理論」があるのですが、4の倍数、即ち、8名、12名、16名、20名、24名まで位が、リコーダーを使用する授業には有効です。音楽的に四声部が要となります。多すぎると気持ち悪い音響になり、細部が合わず、「音楽的」では無くなり、吹き手の満足に終わり、極めて苦手です。また、大人数は講義部分の声の音量エネルギーも難です。


そのような事は知る由もない頃の常勝寺の桜


京芸は一般に信じられない程の才能の集まる優秀な学生がほとんどの大学ですので、毎週クタクタになりそうです。でも、多めにリコーダーを聴いてもらおうかと思います。


やり甲斐があるでしょうか。



2025年4月12日土曜日

新学期

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新学期が始まりますが、相当嫌だった大阪の職場を辞したので、随分と「こころ」が楽になりました。医師に申告し、服用を続けたトランキライザーの処方はやめる経緯です。やはり圧倒的な居心地の悪さとやり甲斐の無さで、通勤する度に不謹慎にも飛行機墜落事故を内心祈ったりしたものです。化学薬品で落ち着かせて誤魔化していた事は辛いものでした。



しかし、どうでしょう。私は最近、人生のテーマとして「違和感の排除」があるのですが、それを実現すると、とても楽になるものです。すると、なぜか(多分、雰囲気に出るものか)よく話しかけられるようになりました。顔が変わったのかもしれません。




新学期前は日程を凝縮して数日別宅に篭りながら教材研究をするのですが、気分転換も必要で、小さなドライブにも出かけます。桜も綺麗に思えるように(急に)なったので、とにかく中兵庫を回りますが、なかなか良いものです。

まず、水が美味しいために「蕎麦」のお店が点在し、その店主が長野からの移住だったりするのも興味深いところ。また、「珈琲焙煎所」も多く、それぞれ若いご夫婦の経営が多いようです。




何より、氷上、春日の南は谷川にある「常勝寺」(天台宗)の桜と青紅葉は圧巻。

御住職の奥さまが親切にお話を下さるあたりも加齢の成す技だったかと思います。

http://chikurinzan.info/


天台宗は密教ですが、密教の頂点である空海の真言宗に始まる四国88のミニ版も設置されていました。結局はお釈迦さんが原点ですが、仏教では「しょうもない事案」は吹っ飛ぶ真理があります。神道を重んじた仏教の布教、また、他宗教を受け入れてきた神道の許容の大きさが、我々日本人の歴史かと思います。そんな中、神戸女学院に勤務しますが、ここはキリスト教です。




いずれにせよ気持ちに余裕が生まれると、見えなかった多くの事象が見えてくるのかと思う春になりました。いよいよ定年まで残り十年になりました。

2025年4月6日日曜日

桜、カタクリの花

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通年、この季節は憂鬱そのものでした。心が荒れ、胃液が溢れ、怒りを潰していました。安易に人の尊厳を打ち砕くような事項を繰り返すマッドな黒い伏魔殿に通うおぞましい日々。

全く智慧が無く、全く調和が取れず、ほぼ学ぶ事が無い大学が始業していたからです。しかし、今年は晴れ晴れ。良い決断だと多くの方から褒めていただきます。四月早々にHPから名前が消えていて嬉しい事です。自慢ではないですが、私がこれまでに辞めた組織はことごとく潰れています。泥舟の船員もベテランになってきました。


「愚かさ」から自分を遠ざける事で、自分の幸せを探求するものです。そもそももう60歳です。あらゆる愚かに付き合うことは辞めます。


カタクリの花

一つの重大な憂鬱、「人生の負」から解放されると、人の「心」がこれほどに変わるものか、というほどに余裕が生まれました。要するに「桜」を36年ぶりにゆっくり見るゆとりが出来たということ。そうすると素敵な人に出逢う事が多くなってきます。



たまたま入ったある雑貨屋さんのご主人と話し込んでしまいました。店の経営経緯は、壮絶な親の介護からの解放だったそうです。また、ガチガチの公務員からの卒業。奥様は心理カウンセラー。とにかく話し込みました。先輩には学びがあり、なぜか導かれます。

私の世代は運の悪い立場の人がいますが、いずれは解放があるという現象かもしれません。


カタクリの花は下向きに咲きます


夙川や芦屋川は人が多すぎ、あの「ぼんぼり」が下品で気に入りません。そこで辿り着いたのが加古川です。この青垣地区は見事です。何キロにも続く土手の桜は圧巻。車で沿いを走れば驚くような花回廊なのです。小野から氷上まで。


一面のカタクリの花


桜は心ですね。とは言え、四校に授業に行くので徐々に緊張はしてきております、が、楽しみではあります。


2025年4月1日火曜日

神戸女学院大学に着任しました

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「神戸女学院大学」の講師に着任しました。



全ては素敵なご縁と壮絶な経験の果てに今回、任命をいただき、ただただ嬉しい気持ちです。

仕事柄、性格柄、時間と自由を好むため、この非常勤講師を多く拝命することはとても有効なのです。演奏家としての立場が忙しさで犠牲になることがないのに、将来の教員を目指す若者には影響力を持つことが可能。いわゆるワークライフバランスです。

私の歴史は、(もう辞めましたが、)大阪音楽大学、兵庫大学、頌栄短期大学、の三校と、現時点で、京都市立芸術大学、京都教育大学、大阪教育大学、相愛大学という七校を経ての、今回の神戸女学院大学が八校目となります。多分、ギネスに申請すれば認定されます。


新学期早々に教員集会があり、参加しましたら、学部長から他の教員の前で紹介されるという状況にタジタジ。さすがに緊張はしませんが。


音楽学部の教員集会ですが、参加される先生方は50名弱程だったかと思います。兼任する大学や文化庁、国際コンクールの審査員に至るまでお伝えをいただき、少しこそばい気分でしたが、、それだけ長年やって来たことを俯瞰で感じたりもしました。若い先生の着任が多いことに、またこれ若くないことを痛感しました。

何より、大事にしていただいている気分を既に感じた次第です。この大学の余裕と言いましょうか。実に今年が創立150年記念だそうです。


グランドピアノ10台の寄贈があったそうです〜


長年活動すると、知り合いの先生もおられるますし、声をかけていただけたりします。

ある先生が着任を喜んで下さり、すわ校内を紹介して下さるという嬉しいハプニングもありました。


歩いていて会う学生のほとんどが挨拶をしてきます。素晴らしい。

そして、そこはまるで荘厳なリゾートホテルか欧州のアルハンブラ宮殿のようで、講堂、教会やシェイクスピア庭園まであります。オルガンも相当数ありますし、ビゴーのパン売り場とセブンイレブン、巨大な食堂にラウンジまで。もう、今までが何だったの、という施設だらけ。図書館が複数あります。音楽学部の図書館まであります。居場所がある、ということです。自家用車通勤もOK。バス代金も出ます。



ここではいわゆる「ギスギス」感が全くありません。先生方も動き、表情に余裕があります。誰も逃げませんし、忙しがりません。事務の方もとても丁寧です。守衛さんまで丁寧。


歓迎されるこの環境で働けるというのは、私の人生も捨てたものではありません。私学らしい授業の開講が急に無くなるなんて愚策もありません。必ず開講されます。モチベーションコントロールが効いています。


教員集会で軽食の提供がありました



余談ですが、昔のCM「三都物語」が完成しました。京都、大阪、神戸ですね。

微力ながら私のリコーダー指導法がいよいよ関西で広まりますようしっかりと努める所存です。